1969年にフランスで生まれ育ち、現在はアメリカを拠点に活動するピアニスト、Hélène Grimaud。その卓越した才能と個性的な音楽観から、「彼女の世代のMartha Argerich」と称されることも少なくありません。特にクラシック音楽の世界では珍しく、彼女は「コンセプトアルバム」を得意としており、異なる作曲家の作品を独自の視点で結びつけ、新たな解釈を提示しています。
本作(2006年にCDで発表され、2013年にアナログ盤としてリリース)は、Schumann夫妻とBrahms の関係をテーマにした一枚です。中心となるのは、Robert Schumann のピアノ協奏曲。Grimaud の解釈は、情熱的でありながら過度な感傷に流されず、まさに**「新たな基準」となる演奏です。彼女が奏でるテーマの提示からして、すでに聴き手を引き込みます。そこに加わるのが、Dresdner Staatskapelle と、指揮を務めるEsa-Pekka Salonen**。そのアンサンブルは、まるで世界初演を聴いているかのような緊張感とエネルギーを帯び、特にカデンツァの部分は、ピアノファンなら誰もが心を奪われる瞬間となるでしょう。
続くのは、Clara Schumann による3つの歌曲。彼女は優れたピアニストであるだけでなく、作曲家としても夫に匹敵する才能を持っていました。その芸術歌曲の世界を、Grimaud と Anne Sofie von Otter が見事に表現しています。
さらに、Brahms のチェロソナタ第1番 では、Grimaud がノルウェーの名チェリストTruls Mørk(チャイコフスキー国際コンクール初のスカンジナビア人優勝者)と共演。ここでは、精密さと感情のバランスが見事に保たれた、インスピレーション溢れる演奏が繰り広げられます。そして最後に、Grimaud はBrahms の2つの狂詩曲 Op.79 をソロで披露。ここでも彼女の高度な技巧と、作品の本質を見抜く鋭い感性が光ります。
このアルバムのアナログ盤リリースは、Clearaudio の創設者であるPeter Suchy の個人的な願いでもあったとのこと。しかし、その喜びは決して彼一人のものではないはずです…。
Piano Concerto In A Minor Op. 54
A1 1. Allegro Affettuoso
A2 2. Intermezzo: Andantino Grazioso
B1 3. Allegro Vivace
3 Lieder, Op.12
B2 Er Ist Gekommen Op. 12 No. 2
B3 Warum Willst Du Andre Fragen Op. 12 No. 3
B4 Am Strande
Cello Sonata No. 1 In E Minor Op. 38
C1 1. Allegro Non Troppo
C2 2. Allegro Quasi Menuetto
D1 3. Allegro
Two Rhapsodies For Piano Op. 79
D2 No. 1 In B Minor
D3 No. 2 In G Minor
レーベル:Deutsche Grammophon
※受注オーダーとなります。納品までにはお時間を頂戴いたしますのであらかじめご了承ください。(目安:2ヵ月程度)
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